なぜお客様は一瞬で防御するのか──同調と主導権の仕組み

マインド

【目次】

  1. はじめに|なぜ営業ブログで脳の話をするのか
  2. 前回のおさらい|日常で起きている“同調”という現象
  3. 顧客心理|営業を前にすると一瞬で防御が生まれる理由
  4. 営業が“結果に同調すると”主導権が流れる
  5. 私の昔の話|押し売りのようになっていた頃
  6. 同調を知って変化したこと
  7. 最後に|方向が整えば誰でも変われる
  8. 次回予告|同調を外すステップへ

1. はじめに|なぜ営業ブログで脳の話をするのか

私はこのブログで、営業スキルをメインに発信しています。
ですが、ときどき “心理学” や “脳の仕組み” に触れることがあります。

なぜか?

理由は、
営業スキルは心と脳の上に乗っているから です。

私は心理学等のプロではありません。
ただ、営業の成果を上げるうえで「絶対に避けて通れない」部分なので、
みなさんが行動しやすくなるように噛み砕いてお伝えしています。

理解しなくてもOK。
知っておくだけで、行動が変わるスイッチになる
この感覚だけ持ってもらえたら十分です。


2. 前回のおさらい|日常で起きている“同調”という現象

前回は「呼吸と自律神経」の話をしました。
その延長で、今日は“感情と同調する”という現象について触れていきます。

同調とは簡単に言うと、

感情と自分がくっついてしまうこと。

日常の中でも、こんなことありませんか?

  • 返信がこないと不安になる
  • 道が混むだけで焦る
  • ちょっとした言葉が頭から離れない

実は、これらは 9 割の人に起きています。
性格ではなく、脳の仕様 といった話に触れたと思います(^^♪


3. 顧客心理|営業を前にすると一瞬で防御が生まれる理由

ここで営業の場面と同調を組み合わせて考えていこうと思います!

営業を前にすると、お客様の中には
一瞬で “防御反応” が立ち上がる人が多いです。

理由は大きく3つあります。


① 過去の記憶(自分の経験)

「押し売りされた」「しつこかった」「嫌だった」
こうした経験があると、脳は自動的に防御モードに入ります。
防衛本能ともいいますね(^^♪


② 間接経験(他人の話・SNS・動画)

ここが誤解されやすいポイントなのですが、
脳は 他人の経験も“自分の経験”として処理します。

友達の話でも、SNSの投稿でも、
YouTubeの営業トラブル動画でも──

脳にとっては「自分が経験したこと」として記録されるのです。

だから、
自分自身が嫌な営業に遭遇していなくても、

営業=しつこい・押される・買わされる

という認識は簡単につくられます。

複雑ですよね💦

あるあるでいえば、血液の話し?
B型あるある等、実際にその人に触れてないのに他人の経験なのに

「私はB型です」

「あ、自己中のB型ね」

みたいな会話ありませんか?
上記は私の経験談(それも頻繁に💦)です。

他人の経験談で自分を評価して欲しくないですよね( ;∀;)

ただし、営業という場でもその不利益は働くのです💦

③ 脳は“生活の変化”を嫌う

契約は生活を変える可能性があります。
脳にとって変化はリスクなので、
本能的に身構えてしまうのです。

この3つが重なると──

お客様は無意識にペースを握ろうとします。
これが防御反応の正体です。

4. 営業が“結果に同調すると”主導権が流れる

ここからが営業にとって重要なポイント。

お客様が防御している状態で、
営業側が “結果に同調” してしまうと、
商談の流れは一気に悪くなります。

「結果に同調」とは、

  • 今日契約を取りたい
  • 今月数字を作りたい
  • 結果を出さないとヤバい

こうした“焦りや不安”に飲まれてしまう状態。

すると無意識に、

  • 早口
  • 強い言い方
  • 説明で押し始める
  • 相手の話を遮ってしまう

こうした変化が出ます。

これを受けたお客様は、
違和感を覚えて 話さなくなる

そしてこうなります。

主導権 → お客様に100%流れる

これは営業スキル以前の問題です。
心の状態が商談の空気を左右します。

でも、ひとつだけ強調しておきたいことがあります。


🌟 売上をつくろうとする情熱そのものは“花丸満点で誠実”です。

人として、社会人として、
数字をつくろうとする姿勢は素晴らしい。

ただ──

情熱の“向き”が少しズレているだけ。

若手や熱はあるのに結果につながらない人は、
実はこれが原因であることが多いです。

方向さえ整えば、必ず変わります。


5. 私の昔の話|押し売りのようになっていた頃

正直にいうと、
私は昔、焦りに飲まれ、
押し売りのようになっていた時期があります。

  • 自分の都合が前に出る(売上=給料)
  • 相手より“結果”の方を見ていた
  • 同調の塊みたいな状態

当然、お客様は防御します。
商談は噛み合いません。


6. 同調を知って変化したこと

同調の仕組みを知り、
自分の感情に飲まれなくなってから、
商談が大きく変わりました。

  • 落ち着いて話を聞ける
  • 押しつけが消えた
  • 自然に価値を伝えられる

そして何より──

「あなたにお願いしたい」

この言葉が圧倒的に増えました。

営業の本質は、
相手と“戦う”ことではなく、
相手の“問題解決”だと思います。


7. 最後に|方向が整えば誰でも変われる

営業は結果がすべて、
と感じてしまう世界です。

でも、その裏にある “心の動き” を知るだけで、
本当に働き方が変わります。

知れば思考が変わり、
思考が変われば行動が変わり、
行動が変われば結果が変わる。

情熱はそのままでいい。
方向を整えるだけでいい。

最後に、私の好きな言葉をひとつ。

「人間は考える葦であれ」

弱さがあってもいい。
揺れる自分がいてもいい。
でも、考え続ける人は必ず前に進めます。


8. 次回予告|同調を外すステップへ

次回は、今日の導入編を踏まえて、

  • 感情に飲まれない方法
  • 同調を外す“具体ステップ”
  • 営業でどう活かすか

この“実践編”へ進みます。

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