目次
- 振り返り|「気づく」と商談の空気が変わるという話
- 自分の意見を言ったあとの反応を、まず見る
- 相手の意図とズレたときに表れやすい“目線”
- ズレを感じたら、話の方向を一度確認する
- 確認を入れると、相手は“聞き耳を立ててくれる”
- だから、主導権は流れにくくなる
- まとめ|気づきは「修正できる状態」をつくる
1. 振り返り|「気づく」と商談の空気が変わるという話
前回までの投稿では、
営業では感情にのまれると、
商談の流れや主導権が動きやすくなる、という話をしてきました。
その中で私が大切だと感じているのが、
感情をどうにかすることではなく、
「今、感情が動いているな」と気づけているかどうか
という点です。
今回はその続きとして、
商談の中でこの「気づく」という感覚を
どう保っているのかを整理してみようと思います。
2. 自分の意見を言ったあとの反応を、まず見る
商談では、
こちらの考えや提案を伝える場面があります。
そのとき私がまず意識しているのは、
自分の話が合っているかどうか ではなく、
相手がどう反応しているか です。
話した直後の、
・表情
・間
・返ってくる一言
ここを見るようにしています。
ここを見ずに話を続けると、
知らないうちに
こちらのペースだけで進めてしまう感覚があります。
3. 相手の意図とズレたときに表れやすい“目線”
私の経験では、
相手が意図していない方向の話をしているとき、
ある反応が出やすいと感じています。
それが、目線 です。
・目が合わなくなる
・視線が一瞬外れる
・どこかを見るような仕草
こうした変化が出たとき、
内容そのものよりも、
「今の話、
相手が考えていた方向と
少しズレているかもしれないな」
そう感じることが多いです。
4. ズレを感じたら、話の方向を一度確認する
ここで私が意識しているのは、
そのまま話を続けないことです。
否定もしないし、
押し切ろうともしない。
相手に一度、確認を入れる。
たとえば、
・「今のお話、方向として合っていますか?」
・「少し違っていたら教えてください」
・「疑問(質問)の答えになってますか?」
こうした一言を挟むことで、
話の方向や内容を
その場で修正できることがあります。
5. 確認を入れると、相手は“聞き耳を立ててくれる”
不思議に感じるかもしれませんが、
この確認を入れたあと、
・話を遮られなくなる
・最後まで聞いてもらえる
・反応が落ち着く
そんな変化が出ることがあります。
相手が、
流れを横取りしなくなる、
と言い換えてもいいかもしれません。
「自分の意図を見ようとしてくれている」
そう感じたとき、
相手は自然と
こちらの話に耳を傾けてくれるように思います。
6. だから、主導権は流れにくくなる
主導権が流れるのは、
強く押したときだけではありません。
相手の意図を外したまま
話を進めたときにも、
静かに流れていきがちです。
逆に、
・反応を見る
・ズレに気づく
・確認して修正する
この流れがあると、
主導権は簡単には動きません。
取りにいかなくても、
主導権が保持されている状態 といえるますね(^^♪
私はそう感じています。
7. まとめ|気づきは「修正できる状態」をつくる
「気づく」という感覚は、
ずっと完璧に保つものではないと、私は思っています。
ズレることもあるし、
外れることもある。
でも大事なのは、
ズレに気づいて、
その場で修正できるかどうか。
相手の反応を見る。
目線を見る。
確認を入れる。
この一連の流れがあるだけで、
商談はずいぶん落ち着くと、私は感じています。
今回は商談のケースでお伝えしましたが、
この考え方は、
会社の中や友人関係、家族とのやり取りでも
当てはまる場面があるように思います。
理由はシンプルで、
どのコミュニティでも
自分と相手は別の人間 だからです。
それぞれ、
考えていることも、
大切にしていることも、
伝えたいことも違う。
だからこそ、
自分が伝えたいことと、
相手が受け取っていることの間には、
少なからずギャップが生まれます。
そのギャップをつなぐ役割を、
「確認」が果たしてくれているのではないかと、
私は考えています。
営業の成果が安定している人は、
「人間力が高い」と言われることがあります。
その人間力とは、
特別なスキルというよりも、
一度、自分の感情を横に置き、
相手の話を聞き、
お互いの違いを受け止めながら
会話を進められる力。
そうした姿勢の積み重ねを、
私たちはまとめて
「人間力」と呼んでいるのかもしれません。
皆さんが考える「人間力」は、
どのようなものですか?
そして、
どのような人でありたいと感じていますか?
次回は、
感情に気付くトレーニング方法をお伝えします。


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