【目次】
- はじめに:多くの人が当てはまる行動タイプ
- マッチャーとは、どのような行動傾向でしょうか
- 公平さを大切にする、という感覚
- マッチャーが選びやすい判断のかたち
- 日常でよく見るマッチャーの姿
- なぜ私たちは、バランスを取ろうとするのか
- 日本人にマッチャーが多いと言われる理由
- 選べる余地がある、ということ
- 次回に向けて:行動タイプの先にあるもの
1. はじめに:多くの人が当てはまる行動タイプ
これまで、
「ギバー」「テイカー」という行動タイプを整理してきました。
今回は、その中間に位置するとされる
マッチャーについて取り上げます。
このマッチャーは、
研究上も最も多くの人が当てはまりやすい行動タイプ
だと言われています。
ここまで読んできた中で、
「自分はこれかもしれない」
と感じる部分がある人もいるかもしれません。
2. マッチャーとは、どのような行動傾向でしょうか
マッチャーは、
次のような判断基準を持ちやすいとされています。
- 与えた分だけ、返ってくることを望む
- もらった分だけ、返そうとする
- 一方的な損や得を避けたい
- 不公平な状況に違和感を覚えやすい
簡単に言えば、
バランスを重視する行動タイプ
と整理できます。
3. 公平さを大切にする、という感覚
マッチャーの特徴としてよく挙げられるのが、
公平でありたい、という感覚です。
- 自分だけ得をするのは落ち着かない
- 相手だけが得をするのも納得しにくい
- お互い様でいたい
こうした感覚は、
集団の中で秩序を保つうえで
とても重要な役割を果たしています。
4. マッチャーが選びやすい判断のかたち
マッチャーは、
状況をよく見て判断する傾向があります。
- 先に動く人がいるか
- 他の人はどうしているか
- それは公平な判断か
そのため、
極端に前に出ることも、
極端に引くことも少なく、
場の平均に近い行動を選びやすくなります。
5. 日常でよく見るマッチャーの姿
たとえば、
誰かに助けてもらったとき。
マッチャーは、
「次は自分が返そう」と
自然に考えることが多いようです。
逆に、
自分が先に与えすぎたと感じると、
どこか落ち着かなくなり、
無意識にバランスを取ろうとします。
この感覚に、
心当たりがある人もいるかもしれません。
6. なぜ私たちは、バランスを取ろうとするのか
ここで少し、
人の行動を
もっと根っこの部分から見てみたいと思います。
人間の祖先は、
木の実や魚など、
自分より弱い対象を糧にしながら生き延びてきました。
獲物は保存できず、
言語も発達していなかった時代、
身振りや表情といった
限られた手段で意思疎通を行い、
グループとして生存を確保することが
何より重要だったと考えられています。
その環境では、
一方的に奪う行動や、
過度に突出する行動は、
集団の維持にとって
不利になりやすかったのかもしれません。
だからこそ、
人間の行動の基盤には、
無意識のうちに
バランスを取ろうとするコミュニケーション
が組み込まれている可能性があります。
マッチャー的な行動は、
性格というより、
生存のために培われた反応
と捉えることもできそうです。
7. 日本人にマッチャーが多いと言われる理由
この視点で見ると、
日本人にマッチャー気質が多いと言われることも、
少し腑に落ちます。
日本の文化は、
古くから
「協調」
「尊重」
「和を乱さない」
といった価値観を大切にしてきました。
- 出過ぎない
- 相手の立場を考える
- 空気を読む
こうした行動は、
マッチャーの判断基準と
とても近いものがあります。
そのため日本では、
マッチャー的な振る舞いが
自然で当たり前のもの
として身についている人が
多いのかもしれません。
8. 選べる余地がある、ということ
ここまで読んで、
「自分はマッチャーだ」と
決める必要はありません。
行動タイプは、
固定された性格ではないからです。
- ある場面ではマッチャー
- ある関係性ではギバー
- 余裕がないときはテイカー的になる
そうした揺れは、
誰にでも自然に起こります。
大切なのは、
どれが正しいかを決めることではなく、
今の自分は、
どの選択をしているだろうか
と立ち止まって考えることかもしれません。
行動タイプを知ることは、
自分を縛るためではなく、
選択肢を増やすためのもの
なのだと思います。
9. 次回に向けて:行動タイプの先にあるもの
ここまで、
ギバー・テイカー・マッチャーという
3つの行動タイプを整理してきました。
次回は、
この分類の先にある
「利他」という考え方について触れていきます。
それは正解でも理想像でもなく、
一つの選択肢として
どう扱えるのかを考えていきます。
(④ 利他編へ続きます)

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