【目次】
- 前回の振り返り|指針があると行動は続く
- はじめに|なぜ今“付加価値”が大事なのか?
- 付加価値とは何か?(一般的な意味+実体験例)
- AIが得意な領域/苦手な領域
- 営業の付加価値とは「ギャップを整理すること」
- 私の実体験|“あなたにお願いしたい”と言われる理由
- まとめ|付加価値は“狙うもの”ではなく、“積み重ねで生まれるもの”
0. 前回の振り返り|指針があると行動は続く
前回は、私が27歳のときに決めた
「誠実」という指針 の話をしました。
営業でも人生でも、結果の喜びは本当に短命です。
1日あれば消えてしまうほどで、
結果だけを追う生き方はどうしても続きません。
しかし、自分の軸があると行動は続きます。
・契約しても、しなくても誠実でいよう
・嘘でごまかさない
・目の前の人にまっすぐ向き合う
こうした指針があるだけで、判断と姿勢がぶれにくくなる。
結果は一瞬。指針は積み重なる。
そして、この「指針」がある人ほど、
営業で“付加価値”を生み出しやすいと私は感じています。
1. はじめに|なぜ今“付加価値”が大事なのか?
最近、「AIで営業はなくなる?」という話をよく聞きます。
確かに、説明・整理・計算などの“作業”はAIが得意だと思います。
ですが私が思う、結論はこうです。
営業は残る。(AIに変わらない)
ただし“付加価値を生む営業”だけが残る。
では、その付加価値とは何か?
今回はここを深掘りします。
2. 付加価値とは何か?(一般的な意味+実体験例)
付加価値とは、
その人が関わることで“未来の質”が変わること を指します。
同じ商品、同じ説明でも、
担当する人によって満足度が変わるのはそのためです。
■ ここで、私が最近感じたことがあります。
YouTubeで元・和牛の「水田信二」さんの動画を拝見しました。
その中で水田さんは、
「料理の愛情=手間」
と話していました。

この言葉に強く共感し、営業にも当てはまると感じました。
私が置き換えたのは、
営業の愛情=付加価値
という考え方です。
■ 営業の関わりで“良くも悪くも”人生は変わる
良くもというのは、生活が前向きに動くこと。
- 車を買って便利になる
- 時計を買って気持ちが上向く
- 旅行で家族との思い出が増える
- 保険で将来の不安が軽くなる
「物」を買うだけではなく、
その先にある 生活そのもの にプラスが生まれることです。
一方で、悪く変わることもあります。
- 支払いが増えて負担が大きくなる
- 何かを諦めないといけなくなる
- 貯金が減る、なくなる
これは、
未来の選択肢が狭まる という意味でもあります。
■ 私が思う付加価値とは
営業の行動ひとつで、
お客様の人生は良い方向にも悪い方向にも動きます。
その “未来への影響” そのものが
営業の付加価値だと私は考えています。
言い換えれば、
「関わったことで、その人の未来が少し良くなる。」
これが、営業という仕事が持つ一番の価値だと感じています。
3. AIが得意な領域/苦手な領域
🔹AIが得意なこと
- 情報整理
- データ処理
- マニュアル対応
- 見積や計算
- 同じ質問に同じ答えを返すこと
🔹AIが苦手なこと(=人間が強い領域)
- 相手の“本音”を汲み取る
- 言葉にならない不安を感じ取る
- 理想と現実のギャップを整理する
- 曖昧な感情を扱う
- 信頼関係をつくる
AIは事実は扱えても、
揺れる感情 を扱えません。
だからこそ、
営業の付加価値は“人”にしかつくれません。
4. 営業の付加価値とは「ギャップを整理すること」
営業の現場では、必ず
- 理想(こうしたい)
- 現実(今の状態)
が存在します。
この差が「ギャップ」です。
営業の付加価値とは、
このギャップを一緒に整理し、解決の道筋を作ること。
AIは事実整理はできても、
その人の生活背景や感情までは扱えません。
ここが、人間営業の価値だと私は思います。
5. 私の実体験|“あなたにお願いしたい”と言われる理由
私は営業を続ける中で、
スキルだけでは成果が伸びない時期がありました。
変わったのは、
- 不安を一緒に言語化し
- 予算の背景を理解し
- 家族の未来をイメージし
- 理想の暮らしに寄り添い
提案そのものが
“その人の人生に寄り添う形” に変わった頃です。
その結果いただいた言葉が、
「あなたにお願いしたい」
この一言でした。
AIには絶対に生み出せない価値ではないかなと思います。
6. まとめ|付加価値は“狙うもの”ではなく、“積み重ねで生まれるもの”
営業=付加価値は今後も無くならない。
これは多くのコンサルや本でも語られています。
ただ、私が思うのは──
「付加価値を出そう」
と意識しただけで出せるものではない ということです。
文章では簡単に
「あなたにお願いしたい」
と書きましたが、実際にこの言葉を引き出すのは本当に難しい。
なぜなら、その裏には
“お客様との対話の積み重ね” があり、
“理解・整理・寄り添う姿勢” があり、
“誠実という指針” があり、
そして“再現できる行動の過程”があるからです。
■ 私が伝えたい結論は一つです。
付加価値そのものを狙うのではなく、
付加価値が生まれる“過程”に注力した方が
営業の成績は上がり、再現性も高くなる。
ここさえ外さなければ、
スキルも結果も後からついてきます。
■ そして、ここまで読んだあなたは
もう“昨日のあなた”ではありません。
人は、
知識を得た瞬間に
無意識の考え方が変わり、
それに合わせて行動も変わります。
これは脳の仕組みです。
知ったあなたは、必ず変わります。
■ 最後に問いを置いて終わります。
もし、
ほんの少しの“ディップス(気づき)”で
あなたの営業成績が劇的に変わるとしたら──
あなたは、次に何を変えますか?
ゆっくり考えてみてください。
答えは必ず、あなたの中にあります。


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