営業の付加価値とは何か?──AIには絶対に真似できない“人の価値”の話

コラム

【目次】

  1. 前回の振り返り|指針があると行動は続く
  2. はじめに|なぜ今“付加価値”が大事なのか?
  3. 付加価値とは何か?(一般的な意味+実体験例)
  4. AIが得意な領域/苦手な領域
  5. 営業の付加価値とは「ギャップを整理すること」
  6. 私の実体験|“あなたにお願いしたい”と言われる理由
  7. まとめ|付加価値は“狙うもの”ではなく、“積み重ねで生まれるもの”

0. 前回の振り返り|指針があると行動は続く

前回は、私が27歳のときに決めた
「誠実」という指針 の話をしました。

営業でも人生でも、結果の喜びは本当に短命です。
1日あれば消えてしまうほどで、
結果だけを追う生き方はどうしても続きません。

しかし、自分の軸があると行動は続きます。

・契約しても、しなくても誠実でいよう
・嘘でごまかさない
・目の前の人にまっすぐ向き合う

こうした指針があるだけで、判断と姿勢がぶれにくくなる。

結果は一瞬。指針は積み重なる。

そして、この「指針」がある人ほど、
営業で“付加価値”を生み出しやすいと私は感じています。


1. はじめに|なぜ今“付加価値”が大事なのか?

最近、「AIで営業はなくなる?」という話をよく聞きます。

確かに、説明・整理・計算などの“作業”はAIが得意だと思います。
ですが私が思う、結論はこうです。

営業は残る。(AIに変わらない)
ただし“付加価値を生む営業”だけが残る。

では、その付加価値とは何か?

今回はここを深掘りします。


2. 付加価値とは何か?(一般的な意味+実体験例)

付加価値とは、
その人が関わることで“未来の質”が変わること を指します。

同じ商品、同じ説明でも、
担当する人によって満足度が変わるのはそのためです。


■ ここで、私が最近感じたことがあります。

YouTubeで元・和牛の「水田信二」さんの動画を拝見しました。
その中で水田さんは、

「料理の愛情=手間」

と話していました。

この言葉に強く共感し、営業にも当てはまると感じました。

私が置き換えたのは、

営業の愛情=付加価値

という考え方です。


■ 営業の関わりで“良くも悪くも”人生は変わる

良くもというのは、生活が前向きに動くこと。

  • 車を買って便利になる
  • 時計を買って気持ちが上向く
  • 旅行で家族との思い出が増える
  • 保険で将来の不安が軽くなる

「物」を買うだけではなく、
その先にある 生活そのもの にプラスが生まれることです。


一方で、悪く変わることもあります。

  • 支払いが増えて負担が大きくなる
  • 何かを諦めないといけなくなる
  • 貯金が減る、なくなる

これは、
未来の選択肢が狭まる という意味でもあります。


■ 私が思う付加価値とは

営業の行動ひとつで、
お客様の人生は良い方向にも悪い方向にも動きます。

その “未来への影響” そのものが
営業の付加価値だと私は考えています。

言い換えれば、

「関わったことで、その人の未来が少し良くなる。」

これが、営業という仕事が持つ一番の価値だと感じています。


3. AIが得意な領域/苦手な領域

🔹AIが得意なこと

  • 情報整理
  • データ処理
  • マニュアル対応
  • 見積や計算
  • 同じ質問に同じ答えを返すこと

🔹AIが苦手なこと(=人間が強い領域)

  • 相手の“本音”を汲み取る
  • 言葉にならない不安を感じ取る
  • 理想と現実のギャップを整理する
  • 曖昧な感情を扱う
  • 信頼関係をつくる

AIは事実は扱えても、
揺れる感情 を扱えません。

だからこそ、
営業の付加価値は“人”にしかつくれません。


4. 営業の付加価値とは「ギャップを整理すること」

営業の現場では、必ず

  • 理想(こうしたい)
  • 現実(今の状態)

が存在します。

この差が「ギャップ」です。

営業の付加価値とは、

このギャップを一緒に整理し、解決の道筋を作ること。

AIは事実整理はできても、
その人の生活背景や感情までは扱えません。

ここが、人間営業の価値だと私は思います。


5. 私の実体験|“あなたにお願いしたい”と言われる理由

私は営業を続ける中で、
スキルだけでは成果が伸びない時期がありました。

変わったのは、

  • 不安を一緒に言語化し
  • 予算の背景を理解し
  • 家族の未来をイメージし
  • 理想の暮らしに寄り添い

提案そのものが
“その人の人生に寄り添う形” に変わった頃です。

その結果いただいた言葉が、

「あなたにお願いしたい」

この一言でした。

AIには絶対に生み出せない価値ではないかなと思います。

6. まとめ|付加価値は“狙うもの”ではなく、“積み重ねで生まれるもの”

営業=付加価値は今後も無くならない。
これは多くのコンサルや本でも語られています。

ただ、私が思うのは──

「付加価値を出そう」
と意識しただけで出せるものではない
ということです。

文章では簡単に
「あなたにお願いしたい」
と書きましたが、実際にこの言葉を引き出すのは本当に難しい。

なぜなら、その裏には
“お客様との対話の積み重ね” があり、
“理解・整理・寄り添う姿勢” があり、
“誠実という指針” があり、
そして“再現できる行動の過程”があるからです。


■ 私が伝えたい結論は一つです。

付加価値そのものを狙うのではなく、
付加価値が生まれる“過程”に注力した方が
営業の成績は上がり、再現性も高くなる。

ここさえ外さなければ、
スキルも結果も後からついてきます。


■ そして、ここまで読んだあなたは

もう“昨日のあなた”ではありません。

人は、
知識を得た瞬間に
無意識の考え方が変わり、
それに合わせて行動も変わります。

これは脳の仕組みです。

知ったあなたは、必ず変わります。


■ 最後に問いを置いて終わります。

もし、
ほんの少しの“ディップス(気づき)”で
あなたの営業成績が劇的に変わるとしたら──

あなたは、次に何を変えますか?

ゆっくり考えてみてください。
答えは必ず、あなたの中にあります。

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