目次
- 営業の幅を広げるために、なぜ転職を決めたのか
- 新築業界への挑戦と、入社直後のつまづき
- 新築営業の現実:1件に200時間の世界
- 初商談前夜の崩壊
- 指導係変更と、好転しない環境
- 半年で下された決断
- 私がそこで得た3つの教訓
- 退職後すぐに動いた“次の一歩”
- 誤解のないように伝えたいこと
- 次回予告:キャリアと営業人生の総まとめ
1. 営業の幅を広げるために、なぜ転職を決めたのか
前回、私は「営業構造化の原型をつくった話」を書きました。
そして、次に私が選んだ行動が “新築業界への挑戦” でした。
理由は3つあります。
- 営業として幅を広げたいと思ったこと
- 建築の知識をもっと深めたいという思い
- 35歳を過ぎると挑戦が難しくなるという現実
私はリフォーム営業から、新築へステップアップしようと考えました。
転職サイトではなく、ヘッドハンティングの案内で進み、
県内2位の売上を誇る大手新築会社へ入社が決まりました。
面接は難なく通過。
この時点で私は “採用を勝ち取る方法” を確立していました。
(いずれ別記事でまとめます。)
2. 新築業界への挑戦と、入社直後のつまづき
しかし、入社直後から問題が起こります。
最初の指導係との相性が最悪でした。
- とにかく“自慢話”ばかりで話が噛み合わない
- 私は“営業スキルを学びたい”と思っていた
- 絡み合わない価値観で、お互いに第一印象が悪化
ここで私は “社内営業を失敗する” という最初のミスを犯しています。
3. 新築営業の現実:1件に200時間の世界
新築営業は、想像以上にハードでした。
営業がすべてを担当します。
- 土地探し
- 調査
- ヒアリング
- 間取り作成
- 見積作成
- プレゼン資料
初心者であれば、1件に200時間以上かかってもおかしくない世界。
私は初月からアポイント3件は取れたものの、
毎日1〜3時間睡眠で、残りの時間は準備に追われました。
社内営業をミスった私は、
味方をつくることもできず孤独でした。
4. 初商談前夜の崩壊
初商談の前夜。
夜11時から先輩とロープレを始めました。
ヒアリング内容確認
要望の土地の説明
間取りのプレゼン…
説明を終えた私に先輩が言った言葉はひとつ。
「で?」
その瞬間、張り詰めていたものが一気に崩れ落ちました。
睡眠不足、不安、責任、生活の焦り。
全部が混ざり、一気に涙が止まらなくなりました。
翌日の商談は、先輩がすべて担当し、
私は横にいるだけ。
今でも忘れられない瞬間です。
5. 指導係変更と、好転しない環境
私は副社長に直談判をして、指導係を変更してもらいました。
しかし、そこで新しい指導係から返ってきた言葉は、
「お前は努力が足りない」
どれだけ頑張っても、
- どこを努力すべきか
- 何を基準にすべきか
- どんな順番で進めるべきか
わからなければ意味がありません。
属人的なアドバイスでは、
再現性のある成長は生まれません。
6. 半年で下された決断
半年ほど経ったある日。
新しい指導係から、
「今後を考えなさい。
このまま苦しむか、
新しい環境に行くか。
3日後に返事をして。」
と言われました。
3日後、私は退職の意思を伝え、
そのまま1週間で辞めました。
7. 私がそこで得た3つの教訓
この経験が、今の私の営業観に大きく影響しています。
① 社内営業の重要性
どれだけスキルがあっても、
味方をつくれなければ生き残れない。
② 属人営業は再現性が低い
“感覚で語る営業”は、
教える側も教わる側も再現性が低い。
③ 構造がない会社は人材を潰す
努力の方向性・基準・量が不透明だと、
新人は確実に迷う。
この3つは、後のRE:SALESの思想に直結しています。
8. 退職後すぐに動いた“次の一歩”
退職後すぐに、前職(リフォーム会社)の顧客へ連絡しました。
その顧客は、
県内No.1不動産会社の部長でした。(現在は店長になってます)
初めてお会いした時からすごくきさくな方でした。「弓ちゃん(私)に仕事を頼むよ、弓ちゃんで安心だよ」「弓ちゃん本当にできる営業だね」等、褒めて頂きプライベートでもご飯を頂いたりする仲でした。
私の状況を理解し、
会長面接まで一気に段取りしてくれました。
この行動が、次のキャリアの入口となります。
9. 誤解のないように伝えたいこと
この新築会社を批判する意図はありません。
- 労働環境はホワイト
- 支えてくれた人もいた
- 私に費用をかけて育成してくれた
売上が上がらずとも給料は頂き、社長をはじめいろんな方が影のご支援を下さったことを思い出します。私の力不足であったと今でも考えてます。
ご支援ありがとうございました。今でも感謝しております。
10. 次回予告:キャリアと営業人生の総まとめ
次回は、
「私の営業人生のすべてをまとめた最終回」 を書きます。
- 出会い
- 経験
- 考え方
- 挑戦
- 学び
- 行動
- 構造化
- RE:SALESという結論
ここまでの流れを一度整理し、一区切りつけます。

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