【目次】
- はじめに
- 契約本数を目標にしにくい理由
- 年収ベースで考えると行動に落とし込みやすい
- 年収設定が“やることを決めやすくする”
- まとめ
1. はじめに
前回は「営業成績を上げるなら、まずはマインド設定から」という話をしました。
今回はその次のステップである “目標設定” の話に入ります。
ただ、目標設定といっても、
「どの基準で目標を作るか」でやることの明確度が大きく変わると私は思っています。
営業職の場合、契約本数や成果は外的要因に左右されやすいため、
本数ベースの目標より“年収ベース”の目標設定の方が自分ごと化しやすい。
今日は、その理由をお伝えします。
2. 契約本数を目標にしにくい理由
契約本数を目標にする人は多いですが、現場では次の問題が起きやすいです。
● 2-1. 配客制の場合は自分でコントロールできない
営業会社によっては、
「自分で集客せず、会社からの配客で動く」
というケースが多いと思います。
※もちろん、アポイントから獲得するケースや、フルコミッションのケースもあるかと思います。その場合の考え方は別なので注意が必要です!
この場合、気合いや努力だけで
「じゃあ来月は2本増やす!」
といっても、
そもそも案件数・単価が自分で操作できません。
つまり、
“自分でハンドルを握っていない車に乗って目標だけ決めている状態”
になるわけです。
● 2-2. 低単価が続くとインセンティブに繋がらない
例えば、
「2本契約する」
を目標にしていても、
1本契約単価が低ければインセンティブ(報酬)が伸びません。
10万契約時のインセンティブが1万なら、月収を5万アップしたいという目標にコミット(成功)しないという悪循環になりますよね。
逆に1本でも高単価なら月収が大幅に上がることもある。
こういった事情から、
“本数”を目標にすると 自分の成果と収入が一致しない という違和感が生まれやすいのです。
3. 年収ベースで考えると行動に落とし込みやすい
ではなぜ「年収ベースの目標設定」が良いのか?
理由はシンプルで、
自分が得たい結果=年収
だからです。
- 年収60万円アップ
- 年収30万円アップで家族旅行
- 年収10万円アップで欲しい物を買う
こういった“自分の夢と直接結びつく”目標は、
マインド(燃料)が長続きしやすいのです。
そして、年収を目標にすると、次のような明確化ができます。
● 3-1. 年収 ÷ 12ヶ月 → 月いくら頑張れば良いか分かる
年収60万円アップなら、
月5万円アップすればOK という計算になります。
これは営業職ではかなり現実的な分解で、
“いくら粗利を作れば月5万円になるのか?”
と逆算できます。
たとえば
50万売上の粗利が30%の場合のインセンティブが3%の場合
50万(売上) × 30%(粗利) =15万
15万(粗利) × 3%(インセンティブ) = 4.5万がインセンティブになりますよね。
そこに平均単価を加味する
1件 = 50万ならプラス1件でOK
1件 = 30万なら2カ月でプラス2件でOK
1件 = 100万なら2カ月でプラス1件でOK
※ここでのプラスは現状の売上件数にプラスという意味です。
※また、粗利のパーセンテージも加味しないといけません。
小難しい話しはさておき、要は今よりどれくらいプラスにすれば達成できそうという感覚的な数字を自分の指針(コンパス)にすれば考えやすいですよねっていう提案です☆
● 3-2. 「何のために動くか」がハッキリする
夢 → 年収 → 月額
と分解していくことで、
行動の理由がクリアになるので継続しやすくなります。
この様な指標をKPIといいます。(Key Performance Indicator)
こちらはまたいずれかの投稿で記載しますが、KPIは個人の営業形態や労働時間、環境や条件で様々に変容します。取り急ぎ自分のKPIを作りたいというお方はメッセージをください!
面談後3営業日で作成可能です!(今は無料で作成してます)
4. 年収設定が“やることを決めやすくする”
年収ベースで目標を決めると、さらに良いことがあります。
それは、
“やるべきことが勝手に明確になってくる”という点。
例えば、
「月5万円アップしたい」
と決めたら、次のように逆算できます。
● 4-1. 粗利基準で行動を割り出す
月5万円アップに必要な粗利が分かると、
- 初回訪問の質を上げる
- 見積りの成約率を上げる
- 再訪率を上げる
- 低単価を避けて高単価の提案を増やす
など、やるべき行動がはっきりします。
● 4-2. 「夢」と「行動」が一本線になる
夢がスタート地点で、
行動がゴールまでの線としてつながるイメージです。
夢 → 年収 → 月額 → 行動
これは営業の再現性を作るうえで非常に良い流れだと感じています。
5. まとめ
契約本数よりも 年収ベースで目標を作る方が、自分ごと化しやすい。
夢ともつながりやすく、行動の燃料も減りにくい。
年収を目標にした方が、
“じゃあ何をすればいい?”
が明確になるので、営業成績にも直結しやすくなります。
まずは一つ、
自分が上げたい“年収のライン” を設定してみるところから始めてみてもいいのかもしれませんね。
次回は、行動を加速させるための「SMARTの法則」に触れていきます。


コメント