【目次】
- 0. このシリーズの前提
- 1. はじめに|私たちは“感情と同調したまま”生活している
- 2. なぜ感情と“同調”してしまうのか?(脳の仕様)
- 3. 同調が起きるとどうなる?(日常で起きる3つの反応)
- 4. 同調は悪いことではない──知るだけでラクになる理由
- 5. まとめ|まずは“同調を知る”ところから
0. このシリーズの前提
最初にお伝えしておきたいことがあります。
このブログでは普段、
“営業スキル” を中心に配信しています。
ただ、読んでくださっている方はお気づきかもしれませんが、
時々 心理学・脳科学・行動心理学といった少し専門性の高い話題 に触れることがあります。
私は専門家ではありません。
脳科学者でも心理学者でもありません。
ですが、営業で結果を出すうえで
- なぜ調子にムラが出るのか
- なぜ焦ると判断が鈍るのか
- なぜ感情が揺れると商談が崩れるのか
ここを理解することは、避けて通れないと感じています。
だから私は、専門家ではない立場ながら、
営業に必要な部分だけを噛み砕いて学び、それを皆さんにも共有しています。
そして、安心してほしいのですが──
✔ すべて理解する必要はありません
✔ まずは「知っておくだけ」で十分
✔ 意識が変われば、行動が変わる
✔ 行動が変われば、業績(結果)も必ず変わる
今日はその “入口” となる話です。
1. はじめに|私たちは“感情と同調したまま”生活している
私たちの1日の多くは、
気づかないうちに “感情と同調した状態” で進んでいます。
たとえば──
- イラッとすると言葉が強くなる
- 焦ると判断が雑になる
- 落ち込むと手が止まる
- 不安が出ると慎重になりすぎる
- 道が混むと急に焦りが出る
- 返信が来ないだけで不安が湧く
これは性格でも、能力不足でもなく、
“自分が弱いから” でもありません。
ただ単に、
感情 → 行動
がくっついてしまっているだけです。
そしてこれは、
約9割の人に自然と起きていること と言われています。
2. なぜ感情と“同調”してしまうのか?(脳の仕様)
脳は、
不安・焦り・怒りなどの“強い感情”を察知すると
それを 最優先で処理する仕組み になっています。
その結果、
✔ 感情 = 自分
という勘違いが起きてしまう。
これが “同調” と呼ばれる状態です。
本来は一時的な反応なのに、
脳がそのまま“自分の判断”として扱ってしまう。
だから、どれだけ真面目な人でも、
どれだけ頑張っている人でも起きます。
3. 同調が起きるとどうなる?(日常で起きる3つの反応)
同調が起きると、脳の中では次の3つが動きます。
① 視野が狭くなる
焦っている時ほど、周りが見えなくなるあの感覚です。
② 感情の声が事実より大きくなる
「嫌われたかも」「失敗しそう」など、
感情が現実を上書きしてしまいます。
③ 自分を責める思考が走る
“こうあるべき” が暴走し、自己否定が混ざりやすくなる。
どれも人格の問題ではなく、
脳の自動反応です。
4. 同調は悪いことではない──知るだけでラクになる理由
まず安心してほしいのですが、
同調は悪いことではありません。
そもそも人間が生きるために備わった“正常な反応”です。
だから、同調そのものを否定したり、
「自分は弱い」と落ち込む必要はありません。
むしろ、この仕組みを知るだけで──
- 感情に飲まれにくくなる
- 「あ、同調してるな」と気づける
- 行動の立て直しが早くなる
- 無駄な自己否定が減る
という変化が起きます。
営業でも日常でも、
落ち着いて話せる人が信頼されるのは
同調しにくい土台があるから じゃないかなと感じます。
5. まとめ|まずは“同調を知る”ところから
今回のポイントは3つです。
✔ 感情と自分がくっつく(同調)は脳の仕様
✔ 約9割の人に自然と起きている
✔ “知るだけ”で行動の安定が始まる
次回は、この続きです。
|次回予告|
“同調を外すと、なぜ営業の主導権が戻るのか?”
押し売りに見えない理由、
お客様の心理、
そして私自身の体験も交えてお伝えできたらと思います。


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