目次
- はじめに|今回は「実践編」としての話
- 感情にのまれないために、まず気づいてほしいこと
- 気づくだけで、感情にブレーキがかかる感覚
- 気づけるようになると、商談の空気が変わる理由
- 営業でプラスに働いた、一番大きな変化
- まとめ|感情はあっていい。気づければいいと私は思う
1. はじめに|今回は「実践編」としての話
前回の投稿では、
- なぜ人は感情に同調してしまうのか
- なぜ営業の場では防御反応が強く出やすいのか
- その中で、営業が結果に同調すると主導権が流れやすくなる
といった「構造の話」を整理しました。
前回の投稿はコチラ
なぜお客様は一瞬で防御するのか──同調と主導権の仕組み
今回は、その続きです。
今回のテーマは、
- 営業が感情にのまれないために、何ができるのか
- それが営業の現場で、どうプラスに働いているのか
この2点です。
あくまで、
私自身の経験を通して感じていることを
整理してお伝えします。
2. 感情にのまれないために、まず気づいてほしいこと
感情にのまれない方法は、
何か特別なことを身につけることではないと、私は感じています。
感情を抑え込む必要もなければ、
無理にコントロールしようとするものでもない。
私自身の経験では、
大事なのは 「あ、今、感情が動いているな」
と気づけるかどうか、そこが大事でした。
たとえば商談中、
- なんとなく焦っている気がする
- うまくいっていないように感じる
- 早く話をまとめたくなっている
- 契約してくれー
こうした状態は、
誰にでも起きていることだと思います。
以前の私は、
その感情に気づかないまま話を進めていました。
今振り返ると、
気づいていないからこそ、
- 話すスピードが上がったり
- 説明が増えたり
- 相手の反応を待てなくなったり
- 「売り気」が駄々洩れ💦
していたように思います。
でも、
「今、少し焦っているかもしれないな」
「不安が出てきているな」
そう 気づけた瞬間、
流れより、見ないといけない点が見えてきました。
3. 気づくだけで、感情にブレーキがかかる感覚
不思議に感じるかもしれませんが、
感情は 気づかれた瞬間に、少しブレーキがかかる ように感じています。
消えるわけではありません。
ただ、そのまま判断や行動を引っ張る力は弱まる。
たとえば、
「今日は契約を取りたい」
「この商談を逃したくない」
こうした気持ちが出たとき。
以前の私は、
その気持ちを事実のように扱っていたと思います。
でも今は、
「今、結果に意識が向いているな」
そう思えるようになりました。
そうすると自然と、
これは“気持ち”であって、
今起きている事実とは別だな、
と感じられるようになったと感じます。
無理に整理しなくても、
頭が少し静かになる。
私はこれを、
「同調が外れた状態」だと考えています。
4. 気づけるようになると、商談の空気が変わる理由
感情に気づけるようになってから、
営業のやり方を大きく変えたつもりはありません。
ただ、振り返ってみると、
- 話すトーンが落ち着いたり
- 無理に説明しなくなったり
- 相手の話を待てるようになったり
そうした変化は、
確かにあったように思います。
おそらく、
結果や不安よりも、
「今、目の前で起きていること」
に意識が戻っていたからだと思います。
この状態は、
お客様にとっても安心につながるのではないか。
そう感じる場面が増えました。
結果として、
防御反応が和らいだように見えることも多かったです。
5. 営業でプラスに働いた、一番大きな変化
感情に気づけるようになってから、
一番変わったと感じているのは、
「売ろう」という意識が前に出にくくなったこと です。
代わりに、
- 何に困っているのか
- どこが引っかかっているのか
- なぜ迷っているのか
こうした点が、
前よりも自然に見えるようになった気がしています。
その結果、
「あなたにお願いしたい」
そう言われる場面が増えました。
これは、
何か特別なテクニックを使ったからではありません。
感情に気づける位置に立てていた
ただ、それだけだったように思います。
6. まとめ|感情はあっていい。気づければいいと私は思う
感情が出ること自体は、
悪いことではないと思っています。
焦るのも、不安になるのも、
真剣に向き合っている証拠です。
ただ、
感情に気づかないまま動いてしまうと、
思わぬ方向に進んでしまうことがある。
思わぬ方向とは、主語がお客様でなく、自分になっていることが多いと私は反省しました。
だから私が大切にしているのは、
感情をなくすことではなく、
感情に気づけているかどうか。
それだけで、
- 商談の空気が落ち着いたり
- 会話が噛み合いやすくなったり
- 主導権を手放しにくくなったり
そんな変化が起きると感じています。
次回は、
この「気づく」という感覚を、
商談の中でどう保っていくか
もう少し具体的に整理してみようと思います。


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