なぜ営業は感情にのまれてしまうのか──同調に気づくだけで、商談の流れが変わる理由

not

目次

  1. はじめに|今回は「実践編」としての話
  2. 感情にのまれないために、まず気づいてほしいこと
  3. 気づくだけで、感情にブレーキがかかる感覚
  4. 気づけるようになると、商談の空気が変わる理由
  5. 営業でプラスに働いた、一番大きな変化
  6. まとめ|感情はあっていい。気づければいいと私は思う

1. はじめに|今回は「実践編」としての話

前回の投稿では、

  • なぜ人は感情に同調してしまうのか
  • なぜ営業の場では防御反応が強く出やすいのか
  • その中で、営業が結果に同調すると主導権が流れやすくなる

といった「構造の話」を整理しました。

前回の投稿はコチラ
なぜお客様は一瞬で防御するのか──同調と主導権の仕組み

今回は、その続きです。

今回のテーマは、

  • 営業が感情にのまれないために、何ができるのか
  • それが営業の現場で、どうプラスに働いているのか

この2点です。

あくまで、
私自身の経験を通して感じていることを
整理してお伝えします。


2. 感情にのまれないために、まず気づいてほしいこと

感情にのまれない方法は、
何か特別なことを身につけることではないと、私は感じています。

感情を抑え込む必要もなければ、
無理にコントロールしようとするものでもない。

私自身の経験では、
大事なのは 「あ、今、感情が動いているな」
と気づけるかどうか、そこが大事でした。

たとえば商談中、

  • なんとなく焦っている気がする
  • うまくいっていないように感じる
  • 早く話をまとめたくなっている
  • 契約してくれー

こうした状態は、
誰にでも起きていることだと思います。

以前の私は、
その感情に気づかないまま話を進めていました。

今振り返ると、
気づいていないからこそ、

  • 話すスピードが上がったり
  • 説明が増えたり
  • 相手の反応を待てなくなったり
  • 「売り気」が駄々洩れ💦

していたように思います。

でも、

「今、少し焦っているかもしれないな」
「不安が出てきているな」

そう 気づけた瞬間
流れより、見ないといけない点が見えてきました。


3. 気づくだけで、感情にブレーキがかかる感覚

不思議に感じるかもしれませんが、
感情は 気づかれた瞬間に、少しブレーキがかかる ように感じています。

消えるわけではありません。
ただ、そのまま判断や行動を引っ張る力は弱まる。

たとえば、

「今日は契約を取りたい」
「この商談を逃したくない」

こうした気持ちが出たとき。

以前の私は、
その気持ちを事実のように扱っていたと思います。

でも今は、

「今、結果に意識が向いているな」

そう思えるようになりました。

そうすると自然と、

これは“気持ち”であって、
今起きている事実とは別だな、

と感じられるようになったと感じます。

無理に整理しなくても、
頭が少し静かになる。

私はこれを、
「同調が外れた状態」だと考えています。


4. 気づけるようになると、商談の空気が変わる理由

感情に気づけるようになってから、
営業のやり方を大きく変えたつもりはありません。

ただ、振り返ってみると、

  • 話すトーンが落ち着いたり
  • 無理に説明しなくなったり
  • 相手の話を待てるようになったり

そうした変化は、
確かにあったように思います。

おそらく、

結果や不安よりも、
「今、目の前で起きていること」
に意識が戻っていたからだと思います。

この状態は、
お客様にとっても安心につながるのではないか。

そう感じる場面が増えました。

結果として、
防御反応が和らいだように見えることも多かったです。


5. 営業でプラスに働いた、一番大きな変化

感情に気づけるようになってから、
一番変わったと感じているのは、

「売ろう」という意識が前に出にくくなったこと です。

代わりに、

  • 何に困っているのか
  • どこが引っかかっているのか
  • なぜ迷っているのか

こうした点が、
前よりも自然に見えるようになった気がしています。

その結果、

「あなたにお願いしたい」

そう言われる場面が増えました。

これは、
何か特別なテクニックを使ったからではありません。

感情に気づける位置に立てていた
ただ、それだけだったように思います。


6. まとめ|感情はあっていい。気づければいいと私は思う

感情が出ること自体は、
悪いことではないと思っています。

焦るのも、不安になるのも、
真剣に向き合っている証拠です。

ただ、

感情に気づかないまま動いてしまうと、
思わぬ方向に進んでしまうことがある。

思わぬ方向とは、主語がお客様でなく、自分になっていることが多いと私は反省しました。

だから私が大切にしているのは、

感情をなくすことではなく、
感情に気づけているかどうか。

それだけで、

  • 商談の空気が落ち着いたり
  • 会話が噛み合いやすくなったり
  • 主導権を手放しにくくなったり

そんな変化が起きると感じています。

次回は、
この「気づく」という感覚を、
商談の中でどう保っていくか
もう少し具体的に整理してみようと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました