世界の営業は、なぜマニュアル化が前提なのか──悩む人を減らすための「営業の構造」

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目次

  1. 前回の振り返り|なぜ日本の営業は悩む人が減らないのか
  2. 企業が本当に求めているもの
  3. マニュアル化が前提になる理由
  4. マニュアル化がもたらす現場の変化
  5. 営業も例外ではないという話
  6. 営業マニュアルの土台になる学問
  7. まとめ|マニュアルは人を縛るものではない

1. 前回の振り返り|なぜ日本の営業は悩む人が減らないのか

前回の投稿では、
「日本の営業は、なぜいつまでも悩む人が減らないのか」
というテーマで整理しました。

属人化だけでなく、

  • 社内営業という見えにくい負荷
  • 評価基準の曖昧さ
  • OJTによる“感覚の継承”

こうした要素が重なり、
悩みが個人に集まり続けている構造がある、という話でした。

そして、それらに共通する根本原因として挙げたのが、

マニュアルが存在しないこと

今回はその続きとして、
ではなぜ世界では
「マニュアル化が前提」になっているのか、
この点を整理してみたいと思います。


2. 企業が本当に求めているもの

企業が最終的に求めているものは、
とてもシンプルだと私は考えています。

それは、利益です。

ただし、
一度きりの利益ではなく、
出し続けられる利益

そのために企業が重視しているのが、

  • 生産性
  • 再現性

この2つです。

そして、この2つに共通する前提は、

「誰がやっても、同じような結果が出ること」

この考えを突き詰めた先にあるのが、
マニュアル化だと感じています。


3. マニュアル化が前提になる理由

マニュアル化は、
特別な企業だけがやっているものではありません。

「人に依存しない」
「属人化しない」
「判断を減らす」

こうした目的を持つと、
自然と行き着くのがマニュアル化です。

さらに言えば、
マニュアル化の進化系が
オートメーション化

人の感情や経験値を極力介さず、
安定した結果を出す。

これは世界的に見ても、
企業活動の前提条件になりつつあると感じます。


4. マニュアル化がもたらす現場の変化

マニュアル化が進むと、
現場でまず起きる変化は、

迷いが減る
という点です。

判断が減り、
行動が「作業」に近づいていく。

そのために企業が繰り返していることは、
とても地道です。

  • 情報を蓄積する
  • テンプレート化する
  • ボトルネックを抽出する
  • ボトルネックを改善する

このサイクルを、
どれだけ速く、どれだけ正確に回せるか。

この差が、
企業の生存率を分けていると感じています。


5. 営業も例外ではないという話

ここまでの話を踏まえると、
営業だけが例外である理由は、
あまり見当たりません。

むしろ、
営業こそマニュアル化すべき領域
だと私は思っています。

実際、
アメリカ
ヨーロッパ
中東
などの地域では、
営業活動はマニュアル前提で設計されているケースが多いと感じます。

「誰がやるか」よりも、
「どう設計されているか」。

属人化は、
できるだけ排除される方向に進んでいます。


6. 営業マニュアルの土台になる学問

では、
営業のマニュアルは
何を土台に作られているのか。

私は、次の2つだと考えています。

  • 心理学
  • 行動心理学

心理学は、
1950年代頃から研究が積み重ねられてきました。

その過程には、
今振り返ると胸が痛むような研究や、
倫理的に問題のあった事例も含まれています。

一方、
行動心理学は1990年代以降に発展し、
2000年代に入って
脳科学の進歩とともに
一気に実務へと落とし込まれてきました。

現在の営業マニュアルは、

  • 人はどう反応するのか
  • どういう順番だと行動しやすいのか

こうした知見を、
現場で使える形に整理したものだと考えています。


7. まとめ|マニュアルは人を縛るものではない

前回の投稿では、
「なぜ日本の営業は悩む人が減らないのか」
という問題提起をしました。

今回の投稿では、
その背景にある
世界基準の前提条件を整理しました。

  • 悩みを個人に集めない
  • 能力差に依存しない
  • 再現性を前提に設計する

その中心にあるのが、
マニュアル化です。

マニュアルは、
人を縛るものではありません。

悩ませないための装置
だと、私は思っています。

営業を
「感覚」から
「構造」へ。

この視点が共有されない限り、
営業で悩む人は、
これからも減らないのではないか。

私は、そう感じています。

次回は、
「なぜ日本の営業は、マニュアル化が進みにくいのか」
この点をもう一段、掘り下げてみようと思います。

制度や知識の問題ではなく、
感情や現場の空気という視点から整理します。

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