なぜスキルアップだけでは、営業は成長しないのか

営業の構造

【目次】

① 前回の振り返り
② スキルアップしているのに、成長を実感できない理由
③ 営業を「登山」に置き換えてみる
④ 王道ルートを知らずに、スキルで登ろうとする危険性
⑤ 営業の王道とは何か
⑥ 失敗と成功の扱い方が、再現性を分ける
⑦ まとめ|ゴールではなく、道を見直す


【最終本文】

① 前回の振り返り

前回の投稿では、
なぜ日本の営業はマニュアル化から遠のいてしまうのか、
その起因を「社長の営業観」や「時代背景」という構造から整理しました。

ポイントは一つでした。

営業が感覚論になりやすいのは、
現場の努力不足ではなく、
再現性を作りにくい構造の中に置かれているということ。

大手企業と中小企業では、
そもそも戦い方が違う。

同じやり方を真似しても、
条件が違えば再現しない。

だから必要なのは、
スキルの量ではなく、
自分たちの立ち位置に合った営業の構造だ、
という話でした。


② スキルアップしているのに、成長を実感できない理由

この話を踏まえると、
次に浮かぶ疑問があります。

それは、
「スキルアップしているのに、なぜ成長を実感できないのか」
という点です。

営業の世界では、

本を読む
動画を見る
研修を受ける

スキルアップの手段はいくらでもあります。

知識も増えている。
できることも増えている。

それなのに、
契約が安定しない。
結果が再現しない。

ここで多くの人は、
「まだスキルが足りないのかもしれない」
と考えます。

ですが、
私はここに一つのズレがあると感じています。


③ 営業を「登山」に置き換えてみる

少し、たとえ話をします。

営業の成長を、
登山に置き換えてみてください。

登山には、
多くの場合「王道ルート」が存在します。

安全性が高く、
無理がなく、
多くの人が同じように登れる道。

これが、
営業で言うところの
「基本」や「王道」です。


④ 王道ルートを知らずに、スキルで登ろうとする危険性

一方で、
登山にはショートカットやバリエーションルートもあります。

経験や技術があれば、
使えなくはありません。

ただし、
王道ルートを知らないまま、
体力や技術だけを頼りに登ると、
道を外れやすい。

今どこにいるのか分からなくなり、
引き返すこともできず、
結果として失敗しやすくなります。

営業でも、
これとよく似たことが起きています。

契約という「山頂」だけを見て、

このトークが使えれば
このクロージングができれば
このノウハウを知っていれば

と、スキルだけで進もうとする。

ですが、
王道ルートを知らないままのスキルは、
再現性を持ちません。


⑤ 営業の王道とは何か

では、
営業における王道とは何か。

それは、
営業の基本を知り、
その中で試行錯誤すること
だと、私は考えています。

特別な才能やセンスではありません。

営業中に
「次に何を考えればいいのか」
「今、どこを見ればいいのか」

その指針を持った状態で動けること

これがあるだけで、
営業中の迷いは大きく減ります。


⑥ 失敗と成功の扱い方が、再現性を分ける

そして、
結果の捉え方も変わります。

契約に至らなかったとき。

それを
「向いていない」
「才能がない」
で終わらせるのではなく、
基本のどこで躓いたのかを振り返る。

一方で、
契約に至ったとき。

運や偶然で終わらせず、
自分の強みとして評価し、蓄積する

この積み重ねが、
王道ルート上での試行錯誤となり、
再現性につながっていきます。


⑦ まとめ|ゴールではなく、道を見直す

ここまで整理すると、
見えてくるものがあります。

スキルアップが無意味なわけではない。
努力が足りないわけでもない。

王道ルートを知らないまま、
スキルだけで登ろうとしている

それだけで、
営業は不安定になります。

スキルを増やす前に、
自分は今、
どのルートを登っているのか。

そのルートには、
判断の指針があるのか。

ここに目を向けたとき、
多くの人はこう感じるはずです。

「あ、ゴールじゃなくて、道か…」

答えは、
まだここにはありません。

ただ、
次に見直すべきものは、
少しはっきりしてきたのではないでしょうか。

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